COLUMNコラム
荷待ちを改善して効率的な物流を実現する為に荷主側にできる4つの取り組み
2024年問題のトラックドライバーの人手不足を解消するためには業務効率化が不可欠です。非効率によって生じている問題の一つに『荷待ち』があります。国土交通省が発表した調査結果によると平均的なトラック1運行あたりの荷待ち時間は約1時間34分であり、荷待ち1回あたりの平均時間は1時間13分とされています。(https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001409523.pdf)
今回は荷待ちを改善するために、特に荷物の出し手側である発荷主側にできる改善施策について紹介します。
倉庫管理システムの活用
倉庫管理システムを活用して、実際の入出荷情報をもとに正確でリアルタイムな在庫情報を管理することは、全ての物流改善の第一歩目となります。正確でリアルタイムな在庫情報をもとに出荷予定情報や実績情報を着荷主や運送会社と連携していくことはサプライチェーン全体の改善につながります。
トラックの予約システム(バース管理システム)の活用
バース管理システムは、物流拠点や港湾などで荷物の積み込みや積み降ろしの予約や受付を行い、バース運営を効率化するためのシステムです。事前に予約を受け付けることで到着してからの手続きやバースでの荷物の積み込みや積み降ろし時間を最小限に抑えることが出来ます。
なお、トラック予約受付システムについては以下のような製品があります。
>>株式会社Hacobu社 トラック予約受付サービス(バース予約受付システム) MOVO Berth
ピッキングシステムや仕分システムの活用
倉庫の荷役業務の作業スピードを向上させることで素早い出荷準備が可能となります。出荷時間までに荷揃えが間に合わずトラックを待機させてしまうことの対策につながります。大規模なマテハン設備を導入せずに改善する方法もあります。
物流施設の改善
複数拠点の在庫を一元管理することで、倉庫内や拠点間の在庫移動を可視化することが出来ます。荷動きの理由を分析して倉庫等の物流施設の集約、新設・増設、レイアウト変更をすることにより、横持などの顧客納品以外の荷動きを極力削減します。
まとめ
その他にも運送を考慮した出荷時刻の設定、混雑時を避けた出荷、発送量の最適化など、実施が必要・推奨される取組について経済産業省、農林水産省、国土交通省が策定した「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」にまとめられております。https://www.meti.go.jp/press/2023/06/20230602005/20230602005-1.pdf
こういった取組は運送業者の負担軽減だけではなく、将来的には発荷主側を含めた物流全体のコストの削減にもつながります。運送業者との連携と、荷主側の業務改善が業界および社会全体から求められています。
倉庫業務の効率化については、弊社へお気軽にお問合せください。